
訪問理学療法士の「たれめPT」です!
前回は、「病院勤務と訪問リハビリのメリット・デメリット」を20代後半の僕の視点からリアルに徹底比較しました。
訪問リハビリへ転職したことで目先の手取り額は増え、病院時代の人間関係のストレスも大きく減りました。 (訪問車の移動中に集中しすぎて、曲がる角をうっかり通り過ぎそうになるのは内緒です……照)
「これでひとまず一安心だ〜!」と思えたのも束の間。現場の働き方に慣れてくる中で、20代後半の僕の前にさらに根本的な「キャリアの構造的な壁」が立ちはだかったのです。
それが、理学療法士という業界に用意されている「2つの道」に対する強い違和感でした。
- 道①:出世して管理職を目指す
- 道②:このまま現場でプレイヤーとして現状維持する
今回は、それぞれの道が持つ魅力や課題を整理しつつ、どちらを選んでも「安心できる未来」を描けなかった僕のリアルな葛藤と気づきについてお話しします!
1. 理学療法士のキャリアに用意された「2つの選択肢」(と、もう1つの狭き門)
理学療法士として病院や事業所で数年働き、これからのキャリアについて真剣に考え始めたとき、目の前には大きく分けて「2つの道」が広がっていることに気づかされます。
- 道①:管理職(主任や管理者など)を目指して組織運営に関わる
- 道②:役職には就かず、プレイヤー(現場PT)として臨床を極める
(※ちなみに「道③:独立・開業する」という選択肢もありますが、日本の制度上、理学療法士には単独での開業権がないためハードルが非常に高く、かなり狭き門なのが現状です……!)
職場を見渡してみても、先輩方の多くは「管理職を目指すか」「現場に残り続けるか」のどちらかを選んでいました。
僕も最初は「20代後半だし、そろそろ今後の働き方を決めなきゃな〜」と呑気に考えていたのですが、それぞれの道を深掘りするにつれて、胸の中にモヤモヤとした大きな違和感が生まれ始めたんです。
2. 「管理職」=書類と数字に追われ、臨床から離れる葛藤
まずは1つ目の道である「管理職(リーダー・主任・管理者など)」です。
組織の運営やチームマネジメントに携わる立場ですね。
管理職のメリット:
役職手当により収入がアップする。デスクワークが増えるため、体力の負担が減り長期間働きやすい。
管理職のデメリット:
会議、書類作成、売上管理、シフト調整などに追われ、現場で患者様・利用者様と接する時間が大幅に減少する。
管理者になった先輩の姿を見ていると、とにかくいつも忙しそう! パソコンの画面と睨めっこしながら「うーん…」と頭を抱えていたり、上からの数字のプレッシャーと下からの人間関係の板挟みになって苦労されていました。
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「以前、忙しそうな先輩の会議資料の印刷を手伝おうとしたのですが、設定を間違えて100ページ超の片面印刷にしてしまい、用紙を山のように積み上げて先輩を固まらせたことがあります……(汗)」
そんなドジな話はさておき(笑)、管理職になると「目の前の患者さんのリハビリを直接サポートしたい!」という、理学療法士として一番やりたかった本来の仕事から離れてしまいがちになります。
「お給料や体力面を考えて出世を目指すと、一番好きな臨床の時間が削られてしまう……」という大きな葛藤がありました。
3. 「現場に残る(現状維持)」=体力というタイムリミットとの一生の勝負
「じゃあ、管理職になんてならずに、一生現場のプレイヤーとしてリハビリを楽しめばいいんじゃない?」と思われるかもしれません。
確かに、目の前の利用者様と向き合い、身体の変化を一緒に喜べる臨床の現場は本当に素晴らしいですし、僕自身も大好きです。
ですが、ここで第4話でお話しした「体力の壁」が大きく立ち塞がります。

「今は20代後半だから1日7〜8件の訪問リハをこなせてるけれど、これを40代、50代になっても同じペースで続けられるのだろうか……」
自分に問いかけたとき、答えは悲しいほど「NO」でした。
現場プレイヤーとして残り続ける(=現状維持)ということは、年齢とともに確実に変化していく体力・体調と一生勝負し続けなければならないリスクを伴います。
さらに、どれだけ休日を潰して専門技術を磨いても、国が定める診療報酬や介護報酬という制度上の枠組みがあるため、個人の努力だけでお給料を大幅に伸ばすことには限界があります。
「給料は上がらない現状維持のまま、体力だけが年々削られていく」という構造的な課題から逃れられないのです。
4. どちらを選んでも「安心できる未来」が見えない息苦しさ
双方の選択肢を客観的に整理してみたとき、僕は猛烈な息苦しさを感じずにはいられませんでした。
- 管理職になる: 収入や体調面の安定と引き換えに、臨床で患者様と向き合う時間ややりがいが減る。
- 現場に残る: 圧倒的な臨床のやりがいと引き換えに、体力面の負担や収入の上限という不安がつきまとう。
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「えっ……どっちの道を選んでも、どこかしらで無理やガマンをし続けなきゃいけないの……!?」
どちらの道にも素晴らしい魅力や価値があります。どちらを選んでも正解であり、先輩方の決断も心から尊敬しています。
ただ、「どちらか一方を選べば将来の不安が完全に消える!」と言える未来を描けなかったんです。
「管理職か、現場維持か」という、用意された2択のどちらにも自分の理想の働き方が見つからないこと自体に、大きな違和感を抱くようになりました。
まとめ:用意された2択だけに縛られない「第3の道」を探したい!
今回は、理学療法士のキャリアに用意された「2つの選択肢」と、そこから感じた息苦しさについてお話ししました。
20代後半になり、将来について真剣に向き合ったからこそ見えてきた「業界の構造的な壁」。
「このどちらかの道に自分を無理やり当てはめるしかないのかな……」と一時は落ち込みそうになりましたが、僕は諦めませんでした!(笑)

「業界に用意された2択で悩むくらいなら、本業を大事にしながら、自分だけの『第3の選択肢(心のゆとりを作る仕組み)』をコツコツ作っていけばいいんじゃないかな!」
本業(PT)を安心して続けるためにも、組織や体力だけに依存しない「知識」や「自分の軸」を少しずつ育てていくこと。それが、僕が得た前向きな結論でした。
次回(第8話)は、このモヤモヤをさらに深掘りして、 「そもそもなんで理学療法士の給料って上がりにくいの?」 という、業界の根本的な『お金と診療報酬の仕組み』について、僕が絶望(かつ納得)したリアルなお話をお届けします!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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